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小児科コラム

でべそ

投稿日: 2022.02.21

お母さん

先生!ご相談なのですが、うちの子の「でべそ」がどんどん大きくなってて。自然に治るんですかね?

近藤Dr.

ほとんどの場合は自然に治りますが、見た目も気になるし早く治したいですよね。

お母さん

そーなんです。早く治る方法があればいいんですが、、

近藤Dr.

心配になりますよね。今回は、「でべそ」について少しお話させて下さい。

でべそとは

 でべそとは正式には、「臍ヘルニア」と呼ばれます。

でべそになる赤ちゃんは、5~10人に1人と以外と多くいます。

でべそは、へその緒(さい帯)が取れて穴が開いた状態になった部分がうまく閉じなかった場合に起こります。

泣いたりするたびにお腹の内側から加わる力によって、腸がおへその皮膚に覆われて飛び出します。

でべそは、1週間くらいからだんだん目立ち始め、生後3か月くらいまではおおきくなることがよくあります。

生後1~2か月の赤ちゃんが元気に泣くようになると、お腹に力が入るために、さらに押し出されるからです。

「でべそ」以外のお臍トラブルについては他記事で解説してます!

自然に治るの?

 でべそは、お腹の筋肉などの発達に伴い、1歳までに80%2歳までに90%が自然に治ります。

また、でべそがあるからと言って、健康に影響が及ぶということはほとんどありません。しかし、でべそは見た目に関係しますので、早くきれいに直したいと願う両親も多く存在します。

治療法について

でべその初期治療法は、圧迫療法です。

これは、綿球をでべそに強く押しつけて、その上に防水フィルムで押さえます。

防水フィルムを使用するので、入浴も問題なく行えます。

治療した方がいいの?

 早い段階から圧迫療法を行った赤ちゃんは、自然治癒を待っていた場合より早く治ります。

また、圧迫療法はよりきれいに治す効果があります。これは、おへそがずっと突き出したままだと、皮膚が伸びてしまい、治ったときに皮膚のたるみが目立つ場合があります。

しかしながら、しっかり圧迫しておけば、そのような皮膚のたるみを少なくすることができます。

治療開始の目安は生後1-3か月くらいが理想的で、生後6か月を超えて開始すると治療効果が弱くなります。

圧迫療法の問題点は、ほぼ必ずテープによる皮膚炎が生じることです。程度がひどい場合には、外用薬を塗りながら、圧迫療法を継続したり、皮膚炎の改善を待って治療を再開します。

赤ちゃん皮膚トラブルについては他記事で解説しています!

 でべその重症度にもよりますが、生後早期に治療を開始した場合、治療期間は1-2か月程度が見込まれます。

圧迫療法で治らない場合や自然治癒しない場合は、2歳を超えてから手術を検討することがあります。

 当院ではでべそ治療希望の方には、積極的に圧迫療法を行いますので、お気軽にご相談下さい。