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小児科コラム

学校心臓検診

投稿日: 2026.10.17
小児循環器専門医による診療

学校心臓検診で
心電図異常・心雑音を
指摘された方へ

「心臓に異常があるかもしれない」
そんな通知を受け取って、不安になっていませんか?

学校心臓検診で異常を指摘されても、 必ずしも心臓の病気があるとは限りません。

当院では、小児循環器専門医が お子さまの心臓について詳しく診察し、 検査結果や学校生活での注意点を わかりやすく説明します。

学校心臓検診とは?

学校心臓検診は、お子さまの心臓の病気や 不整脈などを早期に発見し、 安心して学校生活を送れるようにするための検診です。

学校で行う心電図検査や内科健診などを通じて、 さらに詳しい検査が必要なお子さまを見つけます。

大切なポイント

学校検診は、病気を確定診断する検査ではありません。 健康なお子さまでも心電図に特徴的な波形が みられることや、心雑音が聞こえることがあります。

指摘された所見が心臓の病気によるものかどうかを 判断することが、精密検査の目的です。

このような通知を受けた方はご相談ください

心電図異常

心電図の波形や脈の速さ、 リズムなどに確認が必要な所見が みられた場合です。

心雑音

聴診で通常とは異なる心臓の音が 聞こえた場合です。 病気がない「無害性心雑音」のこともあります。

不整脈の疑い

脈が不規則になる、速くなる、 遅くなるなどの所見が みられた場合です。

要精密検査・要医療機関受診

学校から二次検診や医療機関での 詳しい検査を勧められた場合です。

学校心臓検診でよく指摘される異常

① 心電図異常

心電図は、心臓の電気的な活動を記録する検査です。 学校検診では、次のような所見が指摘されることがあります。

  • 期外収縮(上室期外収縮・心室期外収縮)
  • 右脚ブロック・不完全右脚ブロック
  • WPW症候群を疑う所見
  • QT延長を疑う所見
  • 徐脈・頻脈
  • 心室肥大を疑う所見
  • ST-T異常

これらの所見は、必ずしも治療が必要な病気を 意味するものではありません。 年齢や体格、症状、心電図の特徴などを 総合的に評価します。

② 心雑音

心雑音とは、心臓の中を血液が流れるときに 聞こえる音のことです。

子どもでは、心臓に病気がなくても 心雑音が聞こえることがあり、 これを「無害性心雑音」と呼びます。

一方で、心臓の壁に穴がある病気や、 心臓の弁の異常などによって 心雑音が生じることもあります。

聴診や必要に応じた心臓超音波検査などで 詳しく調べます。

当院での診察・検査について

小児循環器専門医が、 検診結果やお子さまの症状を確認し、 必要な検査を判断します。

  1. 問診・診察
    動悸、胸痛、失神、運動中の症状、 これまでの病歴や家族歴などを確認し、 心臓の音や脈の状態を診察します。
  2. 12誘導心電図検査
    心臓の電気的活動を調べ、 不整脈や特徴的な心電図変化が ないか確認します。 痛みを伴わない検査です。
  3. 心臓超音波検査(心エコー)
    必要に応じて、超音波で心臓の形、 弁の動き、血液の流れ、 心臓の収縮などを評価します。 放射線を使用しない検査です。
  4. 結果説明・今後の方針
    検査結果を説明し、 経過観察の必要性や、 体育・部活動などの運動について 判断します。 必要な場合は専門医療機関と連携します。

※すべてのお子さまにすべての検査を行うわけではありません。 所見や症状に応じて必要な検査を選択します。

体育や運動部活動は続けられますか?

学校検診で心電図異常や心雑音を指摘されても、 すべてのお子さまに運動制限が必要なわけではありません。

精密検査の結果、心臓に問題がないと判断されれば、 通常どおりの学校生活や運動ができる場合もあります。

一方、特定の不整脈や心臓病では、 運動の内容や強度に注意が必要な場合があります。

学校生活管理指導表について

必要に応じて、学校生活管理指導表に基づき、 体育や運動部活動への参加の可否、 適切な運動の範囲について判断します。

学校から管理指導表を渡されている場合は、 受診時にお持ちください。

こんな症状がある場合は特に注意してください

検診結果とは別に、次のような症状がある場合には 早めの医療機関での評価が必要です。

  • 運動中に失神したことがある
  • 運動中に胸痛や強い動悸が起こる
  • 突然、脈が非常に速くなることがある
  • 原因不明の失神を繰り返している
  • 家族に若年で突然亡くなった方がいる
緊急の受診が必要な場合

意識が戻らない、強い胸痛が続く、 呼吸が苦しい、顔色が著しく悪いなどの 症状がある場合は、 通常の外来受診を待たず、 救急医療機関への受診や119番通報を 検討してください。

受診するときにお持ちいただくもの

  • 学校心臓検診の結果通知書
  • 学校から渡された心電図の記録(ある場合)
  • 学校生活管理指導表(渡されている場合)
  • 過去の心電図や検査結果(ある場合)
  • 母子健康手帳
  • 健康保険資格を確認できるもの、医療費受給資格証など

過去にも学校検診で同様の異常を指摘されたことが ある場合は、その結果も診察の参考になります。

よくあるご質問

Q. 心電図異常と言われました。心臓病なのでしょうか?

必ずしもそうではありません。 健康なお子さまでも心電図に特徴的な 所見がみられることがあります。 必要な検査を行い、病気の有無を判断します。

Q. 心雑音を指摘されました。治療が必要ですか?

子どもの心雑音には、治療が不要な 無害性心雑音もあります。 心臓の構造的な病気が隠れていないかを 確認することが大切です。

Q. 本人は元気ですが、受診した方がよいですか?

はい。学校から精密検査や医療機関受診を 指示された場合は、症状がなくても 受診することをお勧めします。 一部の心疾患や不整脈では、 自覚症状がない場合もあります。

Q. 検査は痛いですか?

一般的な心電図検査や心臓超音波検査は、 針を刺さずに行える、痛みの少ない検査です。

Q. 体育や部活動を休まなければなりませんか?

所見によって判断が異なります。 検査結果に応じて、運動制限が必要かどうかを 個別に説明します。 学校から運動制限の指示が出ている場合は、 評価を受けるまでその指示に従ってください。

Q. 毎年同じ心電図異常を指摘されます。

毎年同じ所見がみられることがあります。 過去の検査結果と比較することで、 変化の有無や今後の経過観察の必要性を 判断する参考になります。

お子さまの心臓について、
安心してご相談ください

学校心臓検診で異常を指摘されると、 保護者の方はさまざまな不安を感じられると思います。

当院では、小児循環器専門医が お子さま一人ひとりの検診結果を確認し、 心臓の状態と学校生活での注意点について 丁寧に説明します。

心電図異常・心雑音・不整脈などを 指摘された場合は、当院小児科にご相談ください。