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小児科コラム

昼間のおもらし

投稿日: 2026.10.17

小児科|お子さまの排尿のお悩み

お昼のおもらし、
叱らずに一緒に改善していきましょう。

5歳を過ぎても、お昼のおもらしが続いていませんか?

遊びに夢中でトイレに間に合わない。
急に「おしっこ!」と言って走り出す。
下着が少しずつ濡れてしまう。

こうした症状には、膀胱の働きや排尿習慣、 便秘などが関係していることがあります。

お子さまのせいでも、保護者の育て方のせいでもありません。

当院では、お子さまの状態に合わせて、 無理のない改善方法を一緒に考えます。

こんなお悩みはありませんか?

遊びに夢中で間に合わない

トイレを我慢して、ギリギリになって駆け込むことが多い。

急に尿意を訴える

突然トイレに行きたくなり、間に合わず漏れてしまう。

下着がいつも少し濡れている

本人が気づかないうちに、少量のおしっこが漏れている。

学校や園でのおもらしが心配

着替えや友達の目を気にして、本人も困っている。

ひとつでも当てはまる場合はご相談ください。

おもらしの回数だけでなく、尿意の感じ方、 トイレの回数、便通なども確認することが大切です。

昼間遺尿(昼間尿失禁)とは?

昼間遺尿とは、起きている時間帯に、 意図せずおしっこが漏れてしまう状態です。 医学的には「昼間尿失禁」と呼ばれます。

一般的に5歳以上のお子さまでみられる 昼間のおもらしは、排尿機能や生活習慣を 評価する対象となります。

夜寝ている間のおもらしである「夜尿症」とは 区別して考えますが、両方がみられるお子さまもいます。

成長に伴って改善することもありますが、 適切な排尿習慣を身につけたり、 便秘などを治療したりすることで 改善が期待できる場合があります。

昼間のおもらしの主な原因

① 過活動膀胱

膀胱に尿が十分たまる前に、 急に強い尿意が起こる状態です。 頻尿や、突然トイレに駆け込む症状がみられます。

② 排尿の先延ばし

遊びや勉強に集中して、 トイレを後回しにすることがあります。 我慢を繰り返すことで漏れてしまう場合があります。

③ 排尿時の力み・排尿機能の問題

排尿するときに骨盤底の筋肉が十分に緩まず、 尿をうまく出し切れないことがあります。 尿の勢いや残尿などの確認が必要です。

④ 便秘

便が直腸にたまると、膀胱の働きに影響することがあります。 昼間のおもらしと便秘が同時にみられることは 珍しくありません。

大切なポイント

すべてのおもらしが同じ原因で起こるわけではありません。 尿路感染症や尿路の形態異常、神経の病気などが 関係する場合もあるため、症状に応じた評価が必要です。

当院での診察・検査

まずは問診を中心に、お子さまの排尿の様子を確認します。 必要な検査は症状に応じて判断します。

1

問診

おもらしの頻度、尿意の有無、トイレの回数、 排尿時の痛み、便秘の有無などを確認します。

2

尿検査

尿路感染症や尿糖など、 おもらしに関係する病気がないか確認します。

3

排尿日誌

トイレの時間、尿量、尿漏れ、水分摂取などを 記録し、排尿パターンを把握します。

4

必要に応じた追加検査

超音波検査による腎臓・膀胱・残尿の評価や、 専門医療機関での検査などを検討します。

※すべてのお子さまにすべての検査が必要なわけではありません。

昼間遺尿の治療方法

治療の基本は、膀胱に負担をかけない 排尿習慣を身につける「ウロセラピー(排尿指導)」です。

1

決まった時間にトイレに行く

尿意を感じるまで我慢するのではなく、 日中は2〜3時間程度を目安に、 定期的な排尿を促します。 お子さまに合った間隔に調整します。

2

正しい姿勢で落ち着いて排尿する

足が床や踏み台につくようにして、 力まずリラックスして排尿できる環境を整えます。

3

水分摂取と便通を整える

水分を極端に控えず、適切な摂取を心がけます。 便秘がある場合は、便秘の治療も並行して行います。

4

必要に応じた薬物療法

排尿指導だけでは改善が不十分な場合や、 過活動膀胱が疑われる場合などには、 膀胱の過剰な収縮を抑える薬を検討することがあります。 年齢、適応、副作用を確認して判断します。

ご家庭で大切にしてほしいこと

叱らない

おもらしは、本人の努力不足とは限りません。 失敗したことを責めず、安心できる環境をつくりましょう。

成功した行動をほめる

「漏れなかった日」だけでなく、 「時間どおりにトイレに行けたこと」も ほめてあげましょう。

トイレを我慢させない

学校や園でも、必要なときに トイレに行けるように協力をお願いしましょう。

焦らず取り組む

改善には時間がかかる場合があります。 お子さまのペースに合わせ、 小さな変化を積み重ねていくことが大切です。

こんな場合はご相談ください

✓ 5歳を過ぎても昼間のおもらしが続いている

✓ 一度改善したおもらしが再び始まった

✓ 急な尿意や頻尿が目立つ

✓ 便秘を伴っている

✓ 学校生活や本人の気持ちに影響している

✓ 尿の勢いが弱い、排尿時に力む

✓ 少量の尿が常に漏れ続けている

早めの受診が必要な症状

発熱や排尿時の痛み、血尿、背中やお腹の強い痛み、 急に尿が出なくなった場合は、早めに医療機関を受診してください。 強いのどの渇き、多尿、体重減少などがある場合も 速やかな評価が必要です。

よくあるご質問

Q. 何歳から受診した方がよいですか?

一般的には5歳以上で昼間のおもらしが続く場合、 評価を検討します。ただし、5歳未満でも 排尿時の痛みや尿の出方の異常などがある場合は ご相談ください。

Q. 成長すれば自然に治りますか?

成長とともに改善するお子さまもいます。 ただし、便秘や排尿習慣、膀胱の働きなどが 関係する場合には、早めの対応が役立つことがあります。

Q. 夜尿症と昼間遺尿は同じ病気ですか?

夜尿症は睡眠中のおもらし、 昼間尿失禁は起きている時間のおもらしです。 両方がある場合は、昼間の排尿症状から 評価・対応することが一般的です。

Q. 便秘が原因になることはありますか?

はい。便秘は膀胱の働きに影響することがあります。 排便回数があっても便がたまっている場合があるため、 便の硬さや排便時の様子も確認します。

Q. 必ず薬を飲む必要がありますか?

いいえ。まずは排尿習慣や生活習慣の改善、 便秘への対応を基本とします。 必要な場合に薬物療法を検討します。

Q. 学校や保育園にはどう伝えればよいですか?

本人の気持ちやプライバシーに配慮しながら、 定期的にトイレに行けることや、 着替えの準備などについて 先生と相談するとよいでしょう。

お昼のおもらしは、
ひとりで悩まずご相談ください。

「まだ小さいから仕方ないのかな」
「何度注意しても治らない」
「学校に行くのが心配」

そんなお悩みも、遠慮なくお聞かせください。

お子さまの気持ちを大切にしながら、 ご家庭で取り組める方法を一緒に考えていきます。

お子さまが安心して毎日を過ごせるように。